江戸商売と簿記

最近、社内で簿記検定が流行っています。僕は未だに簿記3級の合格ができず、もがいております...

簿記の勉強を始めて感じたのは、ITエンジニアとして会計まわりのシステムの構築に役立つだけでなく、色々な取引や決算手続きを学べるので、経営の流れ・仕組みの理解も深まり、とても面白いです。

ただ、夜な夜な参考書や問題集ばかりを見ていると眠くなってくるので、Pythonと絡めて簿記の勉強が出来ないかと思っていたところ、

Pythonで学ぶ簿記 ~簿記一巡の流れ編~ - Qiita

こちらの記事にて、簿記一巡の流れをPythonで実装されておりました。とても分かりやすいですね。

参考にさせていただき、江戸の呉服商の取引の仕訳を作成していきたいと思います。ちなみに江戸時代の帳簿は、現在の「複式簿記」ではなく「単式簿記」(家計簿のように現金の出入りを記録)の形で作成されていたようです。

1. 呉服屋を設立

明和八年(1771年)の元日に、現金100両を資本金として、呉服屋を設立します。

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現金(資産)の増加 → 借方
資本金(純資産)の増加 → 貸方

最近、明和八年の江戸地図を購入したので、ずっと眺めています。翌年の明和九年(迷惑年とも言われた)には、江戸三大火の一つの明和の大火が発生しました。

2. 反物を仕入

商品80両分を仕入れ、代金は掛け払いとします。

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商品(資産)の増加 → 借方
買掛金(負債)の増加 → 貸方

江戸時代は、反物のまま売買するのがルールで、着物への仕立ては自分の家でやるか別途仕立屋にお願いしていました。

3. 反物を販売

仕入れた商品を50両で販売し(原価は40両)、代金は掛け売りとします。

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売掛金(資産)の増加 → 借方
売上(収益)の増加 → 貸方

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売上原価(費用)の増加 → 借方
商品(資産)の減少 → 貸方

江戸時代の掛け売りの集金は、お盆・大晦日の年2回が一般的でした。

4. 仕入代金を支払

仕入代金80両のうち60両を支払います。

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買掛金(負債)の減少 → 借方
現金(資産)の減少 → 貸方

5. 販売代金を集金

販売代金50両のうち40両を集金します。

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現金(資産)の増加 → 借方
売掛金(資産)の減少 → 貸方

6. 損益振替と資本振替

売上(50両) - 売上原価(40両) = 当期利益(10両)

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7. 貸借対照表の作成

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8. 損益計算書の作成

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簿記の流れがつかめそうです!かたじけない。